球児達に贈る(その3)、私の野球取材生活を総括する
こんにちは、
拙作ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は「球児達に贈る(その3)」です。
私がやってきた野球取材の総括です。
このシリーズは、ずっと続けるつもりです。
取材期間 :
2000年~2014年(15年間)
その間に撮りためた写真が、
100万枚を超えました。
その中から、印象に残るものをピックアップしました。
私の独断と偏見です。
このへんができるのがブログの良いところですかね。(笑)
よって、読者の皆様には、
「物足りない」
と感じるかもしれません。
そのへんのところは、ご容赦ください。
1)球児達に贈る(その3)。
本稿の球児達に贈る(その3)は、
下記HPからの抜粋となります。
- 1.春
- 2.得点板作り
- 3.放課後
- 4.可能性を信じて
- 5.その闘志に乾杯
- 6.監督
- 7.仲間たち
- 8.エース伊藤くん
- 9.木更津高校・川野 渉(わたる)くん
- 10.夏が終わった選手控え室
- 11.雨のお別れ試合
- 12.グラウンド整備
- 13.キャプテンシー
- 14.「どうぞ」、「ありがとう」
- 15.聞き入る
- 16.「まだ勉強する元気があるか」、「はいっ」
- 17.まとめ
- 【関連記事】
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- ※CMリンク※
1.春
徐々にですが、日差しが強く、
まぶしくなってきました・・・。
いよいよ春です。
昨年のこの時期、
ヒザのケガでピッチング練習が出来なかった
木更津高校・鹿島くん。
今年は春の訪れと同時に、
まぶしい笑顔をみせてくれました。
今年はきっといいことがありそう。
そう思わせる素晴らしい笑顔です。
(写真) 2001年2月25日 木更津高校グラウンドにて撮影
2.得点板作り
学校の試験休みで
ひっそり静まり返った校内の一角に、
夢中に作業する「おじさん族」がいました。
次の日曜日に落成式を予定している、
得点板作りの最後の追い込みです。
こけら落としの日、
得点板作りに関わった大人達は、
自慢すら、しないでしょう。
だからこそ、
このシーンを紹介したかったのです。
それを記録に残したかったのです。
(写真) 2001年3月10日 木更津高校にて撮影
3.放課後
放課後の練習風景です。
日が長くなったとはいえ、
曇り空では夕方6時が限界です。
照明設備のないグラウンドでは、
密度の高い練習が強いられます。
監督の指示に熱心に聞き入る、
サード・吉田くん(左)と山縣くん(右)。
(写真) 2001年5月2日 木更津高校グラウンドにて撮影
4.可能性を信じて
それは、ぼてぼての内野ゴロでした。
それでも、必死に1塁を目指して走る。
可能性を信じて疑わない。
その姿勢が、その気持ちが、胸を打つ。
チームを奮い立たせる。
(写真)2001年5月4日 木高vs君津商業戦
君津商業高校グラウンドにて撮影
5.その闘志に乾杯
この間、
夢中でシャッターを押し続けました。
気がついたら
フィルム1本分を越えていました。
アウト、セーフの結果は
どうでも良かったのです。
はち切れんばかりの闘志、
それがうれしかったのです。
(写真) 2001年6月2日 木高vs安房高校戦 袖ヶ浦球場にて撮影
6.監督
約50名の部員を相手に
ノックを繰り返す高瀬監督です。
ノックを受ける選手もきついと思います。
でも、
監督はその何十倍ものの
きつさに耐えているのです。
だからとは言いません。
ただ、
この流れる汗に何かを感じて欲しい。
一球一球に託す心を感じて欲しい。
(写真) 2001年6月3日 木更津高校にて撮影
7.仲間たち
いまさらですが、
野球はみんなで支え合いながら、
強くなっていくものです。
マウンド上で投げ抜くものもいれば、
たった一回の代打にかける人もいます。
その代打にさえ出られない人だっているのです。
それでもチームの勝利のために、
与えられた役割を果たそうとします。
その一生懸命な姿に励まされながら、
俺も、私も頑張っているのです。
自分のためではありません。
仲間のために・・。
(写真) 2001年6月29日 HP掲載
8.エース伊藤くん
ひょうきんを売りにしていた
周輔くん(写真、伊藤くん)が
最後の夏を迎えました。
いかなるピンチでも
笑顔を絶やさなかった根性男です。
味方のエラーを責めるどころか、
かばう優しい心の持ち主です。
チームに迷惑をかけたくない。
その一心で走り続けてきました。
しかしその姿を
人前で見せたことがありません。
結果だけがエースの証であることを
知っているからです。
ひょうきんで優しいエースは、
いつのまにか大人になっていたのです。
そして、
もうじきフィナーレを迎えます。
(写真) 2001年7月8日 君津青葉高校グラウンドにて撮影
9.木更津高校・川野 渉(わたる)くん
ご覧のように、
野球をするには小さな体です。
その体格的なハンディを背負いながら
3年間野球を続けてきました。
恵まれた体を持ちながら、
途中で退部して行く仲間を、
どのように見ていたのでしょうか。
遠投が出来ない、
打球が飛ばないと
私にもらしたことがありました。
でもその表情は暗くありませんでした。
その心の強さ、広さで
何人のチームメートが救われたことか。
君は本当に素晴らしかった。
よくやってくれた。
(写真) 2001年6月24日 木更津・川野くん 天羽にて撮影
10.夏が終わった選手控え室
敗戦直後の選手控え室は、
声をかけられないほど
悲しみにくれていました。
今日で退部していくこと。
好きな野球が出来なくなること。
後輩達と別れること。
ぼう然とする顔から、
大粒の涙がこぼれて、こぼれて・・。
いつか、
この時が来ると分かっていましたが、
3年間一緒にやってきた最後が、
これですから、やっぱり悲しいです。
(写真) 2001年7月21日 千葉県野球場にて撮影
11.雨のお別れ試合
3年生の送別試合のあと、
ビデオの贈りものをさせていただきました。
高校野球の記憶の一として
加えてもらえればと思っています。
このビデオには、
必死で頑張った”あなた自身”を
詰め込んだつもりです。
くじけそうになった時に、
がんばった”あなた自身”を
想い出してください。
(写真) 2001年8月21日 袖ヶ浦球場にて撮影
12.グラウンド整備
試合前の光景です。
敵味方関係なしに
「とんぼ」をかけるシーンは、
いつ見ても気持ちがいいものです。
みずからを鍛えてくれる、
このグラウンドへ。
感謝の気持ちが込められています。
神聖な場を清める儀式にも見えて、
心が洗われます。
(写真) 2001年9月15日 長狭高校グラウンドにて撮影
13.キャプテンシー
志学館の生田主将です。
見事なヘッドスライディングです。
既に打球は一塁手のミットに
吸い込まれていました。
一見無駄とも思えるプレーですが、
その真剣さが印象的でした。
ともすれば、
格好悪いと思えるようなプレーを
主将みずから、
しかもスタンドの後輩達の目の前で、
夢中でやってのける気迫が素晴らしい。
自分そっちのけで、
チームのことだけを考える。
そのプレーが、
チームを引っ張るのです。
それがキャプテンシーなのです。
(写真) 2001年9月23日 市原臨海球場にて撮影
14.「どうぞ」、「ありがとう」
打者がキャッチャーのマスクを
拾ってあげているシーンです。
試合ではよく見かける光景ですが、
こんなシーンは何度見ても
気持ちがいいものです。
息苦しい緊迫した中で、
爽やかな風を感じ、
思わず嬉しくなってきます。
これが高校野球の魅力というと、
大袈裟だと笑われるでしょうか。
(写真) 2001年9月29日 千葉県秋季県大会
志学館vs拓大紅陵戦 市原臨海球場にて撮影
15.聞き入る
選手のちょっとしたミスを注意する監督。
その一言一言に聞き入る選手たち。
練習試合と言えども、
一つ一つのプレーが来夏へつながります。
そのことをよく知っているから、
監督も選手も真剣なんです。
(写真) 2001年10月13日 袖ヶ浦球場にて撮影
16.「まだ勉強する元気があるか」、
「はいっ」
「まだ勉強する元気があるか」、「はいっ」
試合途中の個人レッスンは、
このような会話から始まりました。
志学館の川俣監督と石井投手です。
その熱心さは、
しまいには、タオルまで持ち出す始末です。
普段、監督は多分厳しい方なんでしょう。
でも、
選手を見る姿は愛情に満ち溢れていました。
帰りぎわに「こんにちは」と挨拶すると、
「いつも子供達がお世話になっています」
と言われてしまいました。
まったく面識のない私にです。
あの底抜けに明るく、
礼儀正しい選手達の原点を見た思いがしました。
(写真) 2001年10月14日 袖ヶ浦球場
17.まとめ
どうでしたか。
今回も厳粛な思いを込めて、
「球児達に贈る」のその3
をお届けしました。
どの写真も思い出深いものです。
写真ですので、
その瞬間に私(カメラマン)が
そこにいたことになります。
つまり、
球児達と、時間と場所を共有したのです。
しかも、
その瞬間は永遠にとまったきりです。
色あせることもありません。
その瞬間が永遠に存在するのです。
そう考えると、
そこに居合わせたことに感謝しなければ。
そう思いつつ、本稿を閉じます。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
【関連記事】
※更新履歴※
【更新】2019年10月26日、2020年1月23日、6月3日、2022年9月16日
少しだけ校正させていただきました。
【更新】2019年9月28日
CMリンク追加ほか。
【更新】2019年6月23日
「目次」を追加しました。
これで少しは読みやすくなったと思います。
※CMリンク※
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