知って得・あなたの生活をもっと豊かに!

こんにちは、拙作ブログのご紹介です。このブログは河原健次がお届けしています。大分市出身、木更津市在住です。すでに半世紀以上も生存しています。その長い歴史から、日常生活や人生に参考になりそうな情報を提供しています。読者のみなさんに役立つことを願っています。

助けることができた児童虐待、千葉県野田市で起きた10歳女児死亡

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こんにちは、

拙作ブログをご覧いただきありがとうございます。

 

今回のテーマは、

子供の虐待事件です。


千葉県野田市で起きた10歳女児死亡事件を検証します。

 

再発防止

 

に焦点をおきます。

 

もちろん、

メディアも本事件を、

大きく取り上げてくれています。

「なぜ防げなかったのか」

 

を検証してくれています。

 

ところが、

下記の点で限界があります。

 

1)断定できない。

メディアは事実を伝えることが使命です。


だから、

むやみに断定したりはできません。


断定するとしたら下記の方法しかありません。


すなわち、

有識者の力を借りるのです。


メディアの意見ではなく、

有識者の声を紹介するのです。


メディアがよく使う手です。

 

しかし、

この手法は弱くて説得力がありません。

 

2)本事件だけを追うわけにはいかない。

メディアは本事件だけを扱っているわけではありません。


広く国内外の社会動向から、

政治経済まで多岐にわたっています。


いきおい、本事件は、

どこかで終止符を打たねければなりません。

 

3)メディアに感謝。

一方、メディアには感謝しています。


現時点ではメディアも、

本件を大きく扱ってくれています。


ありがたいことです。

 

助かります。


我々ひとり一人では、

真実を知るには限界があります。


取材力が極めて小さいからです。


今後も可能な限り、

多くの真実を公開してくれることを、

切に願ってやみません。

 

 

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<参考記事>

①許せない子供の虐待、千葉県野田市で起きた10歳女児死亡を追う - 知って得・あなたの生活をもっと豊かに!

 

②幼い命を救う、「キャット(CAT)」構築の提案 - 知って得・あなたの生活をもっと豊かに!

 

 

1.なぜ助けられなかったのか?

亡くなった栗原心愛(みあ)さん(10歳)の

ことを考えると、かわいそうでなりません。


息をひき取るまでの恐怖と苦しみを考えると、

胸がひき裂かれそうです。

 

もちろん、父親の栗原勇一郎容疑者(41)は憎いです。


近くにいながら、

それを防ぐことができなかった母親も憎いです。

 

しかし、

心愛(みあ)さんは、

そんなことは考えていないと思います。

 

・ただ生きていたかった。

・家族と楽しく生活したかった。

・学校の友だちと、
楽しく話をしたかった。

 

なのに、

なのに、

どうして助けられなかったのでしょうか。

 

心愛(みあ)さんの死に報いるのは、
この1点だけです。

 

両親は責めません。


両親を責めても何も始まりません。

 

だいいち心愛(みあ)さんは、

それを望んでないと思います。

 

両親を憎んでいないと思います。

 

だから、心愛(みあ)さんを

助けたかったのです。

 

2.今後に活かしたい

心愛(みあ)さんの死を今後に活かしたい。


目的は再発防止です。

 

過去にも同じような事件がおきました。


そのたびに、

再発防止が叫ばれました。

 

しかし、

残念ながらその効果は出ていません。

 

それが証拠に、

今回も同じようなことが

起きてしまいました。

 

それはなぜでしょうか。


はっきりいいます。

 

心愛(みあ)さんは、
助けることはできました。

 

少なくとも、
私だったら助けることができました。


結果論ではありません。


これだけ、

状況が分かっていながら、

手を打たなかったのは、


我々大人の責任です。

 

そのことを中心に記述していきます。

 

3.私からの提案

再発防止の改善案は下記2点です。

 

1)制度の見直し。
減点主義を廃止し、加点主義にする。


【私案】
減点主義⇒加点主義へ

 

2)組織の見直し。
現状の組織を、

フラットからトップダウン化、階層化します。


今でも、多少は階層化されているようですが、

それをさらに強化します。


【私案】
トップ:児童相談所
下部:児童相談所、警察、学校、
教育委員会(市、県)

 

つまり、
児童相談所をトップにおき、
全組織を指揮するのです。


事案の終息宣言は児童相談所が行います。

 

4.制度の見直し

4-1.減点主義から加点主義へ

現状は、あきらかな減点主義です。


この減点主義は、

虐待防止に限った話ではありません。

 

我が国の固定的な制度となっています。

 

これを、せめて虐待防止だけでも改めるのです。


加点主義にするのです。

 

4-2.減点主義の弊害

現行の減点主義の弊害は下記です。


以下、虐待防止に限定して述べます。

 

①逃げ腰。
減点主義は100点から始まります。

そして、

失敗やミス、問題をおこすたびに減点されます。


ここが問題なのです。

 

非難されても、

褒めらることはない。

 

これでは、誰もが逃げ腰になります。


消極的になります。

 

自分に課せられた最低限のことしかしません。

 

②事なかれ主義。
ですので、

危ないことには手をだしません。


近づきもしません。


「見ざる聞かざる言わざる」

です。


これでは、虐待を防ぐことはできません。

 

4-3.加点主義の良さ

一方、加点主義は0点から始まります。


良いことをすれば、

どんどん加点されます。


よって、評価は100点どころか、

200点も300点にもなります。

 

やればやるほど、

本人の評価は上がります。

 

そうすると、

自分の役割(ミッション)を超えてでも、

アクションをしようとします。

 

ミスや叱責なんか恐くありません。

 

目的に向かって、

全員の行動が前向きになるのです。

 

ただ、ここで注意が必要です。


加点主義がエスカレートすると、

行動がバラバラになりがちです。

 

これをカバーするのが組織の見直しです。(後述)

 

5.組織の見直

5-1.フラットから階層化へ

現行の組織はフラット化になっています。


我が国の悪いところです。

 

学校、警察、児童相談所教育委員会

 

全部がバラバラです。


これでは意志の統一は無理です。


GO/STOPの判断もバラバラです。

 

5-2.フラット組織の弊害

フラット組織(いわゆる縦割り組織)の弊害は下記です。

 

①やることがバラバラ。

今何をやるべきかの判断や、

それをどのようにするのかの戦略が、

各組織ごとにバラバラです。


②抜けが発生。

そうすると、

やるべきことに抜けが出ます。


③ダブりも発生。

と同時に、

同じことを複数の組織で行うことになります。

 

これが、

自己判断→自己行動→自己満足

となっているのです。

 

これでは、

虐待は絶対になくなりません。

 

5-3.トップの絶対的な権限化

最後に、一番大事なことに触れておきます。


それは、トップ組織(児童相談所)の絶対的な権限化です。

 

①下部組織を仕切る権限を持たせる。

たとえば、学校への調査指示です。


あるいは、警察への監視指示です。


当然ながら、

必要に応じて保護者宅への立ち入りも許可します。


②関係者間の連絡会、検討会の開催。

次に、関係者間の連絡会、検討会を主催します。


そこで、下記を確認します。


◇現状

◇今後の課題

◇アクションプラン

 

④事案の終息判断と宣言。

トップ組織は、当該虐待事案の終息判断と終息宣言をします。


逆に言うと、

トップ組織が終息宣言をしない限り、

当該案は継続します。


下部組織で勝手に、

「止める」ことはできません。

 

最後まで面倒を見続けるのです。

 

6.プライバシーを見直す

虐待防止のときに障害になるのが、
「プライバシー」です。


ですが、私はこう思っています。

 

プライバシーより子供の命が大事。

 

よって、
子供のためであれば、

多少のプライバシーは目をつぶる。

 

と考えています。

 

6-1.プライバシーが逃げ道に

政府(とくに文部科学省)も悪いのですが、

保護者のプライバシーを

大事にしすぎています。

 

でも、私にいわせると、

「ふざけるな」です。

 

①保護者のプライバシーと子供の命と、

どっちが大事ですか。

 

②保護者のプライバシーとかいって、

それを逃げ道にしていないか。

 

③「できない」の口実にしていないか。

 

これも減点主義の弊害です。

 

7.事件

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栗原心愛(みあ)さん 朝日新聞より

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2019年1月30日 東京新聞 朝刊より

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2019年1月29日 東京新聞朝刊より

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2019年1月27日 東京新聞朝刊より

1)犠牲者:栗原心愛(みあ)さん(10歳)、
小学校4年生、野田市立二ツ塚(ふたつか)小学校。
2)死因:不明。
死亡当日は冷たい水をかけられていたとのこと。
髪の毛も引っ張られていたとの情報もあります。
そすると、あきらかに虐待です。
詳細は捜査中なるも、体にあざがあり、
長期的に虐待を受けていた模様。

下記司法解剖結果追記:
28日に発表された司法解剖の結果では、
体には複数のあざがあったものの、
「死因は特定できなかった」とのこと。
3)事件発生:2019年1月24日
4)場所:千葉県野田市、本人の自宅(浴室)
5)加害者:本人の父親。栗原勇一郎容疑者(41)
6)逮捕容疑:心愛(みあ)さんへの暴行傷害。
逮捕容疑によると、
栗原容疑者は、24日午前10時~午後11時20分ごろまでの間、
自宅で心愛(みあ)さんの頭髪を引っ張って
冷水を掛けたほか、首付近を両手でわしづかみにするなどし、
擦過傷を負わせた疑い。
7)家族:栗原容疑者は4人家族。
当時、自宅には妻(31)と次女(1)もいたとみられる。
心愛(みあ)さんは浴室で倒れていたとのこと。 

8.経緯

1)2017年7月上旬、容疑者が妻に暴力

糸満市によると、心愛(みあ)さんの親族が、
2017年7月上旬、
栗原容疑者が妻(31)に暴力をふるっていると相談。
その際、
「父親が(心愛さんを)恫喝している」
と話したという。
市は翌日、心愛さんが当時通っていた小学校と情報を共有。
学校が、けがの有無や表情の変化に注意したが、
異常は確認できなかった。
教員が心愛さんと栗原容疑者との三者面談もしたが、
不審な点はなかったという。
心愛さんは17年9月、野田市の小学校に転校した。

2)2017年9月、沖縄から転居、転入
2017年9月、沖縄から引っ越し、
千葉県・野田市の小学校(前小学校)に転入。

3)2017年11月、前の小学校で。
前の小学校で「父からいじめを受けている」と、
みずから学校に相談していました。

4)児童相談所にも。
上記相談を受けた学校側は、
市に「虐待の疑いがある」と連絡し、
児童相談所で一時保護されていた。

※柏児童相談所の担当区域:
松戸市野田市柏市流山市我孫子市

5)一時保護は解除・・2019年1月29日追記

一時保護は解除され、
心愛(みあ)さんは親族の家に預けられたのち、
2018年1月に現在の小学校に転校。
3月上旬には自宅へと戻ったという。

6)2018年1月から。
心愛(みあ)さんは、
野田市立二ツ塚(ふたつか)小学校に通っていた。
前の学校から現在の学校(上記)に転校したのは下記理由。
「家の教育方針と学校(前の学校)の指導に相違がある」
(栗原容疑者)

7)2018年12月ごろまでの様子。
下記は心愛(みあ)在学の校長先生の話です。
(杉崎哲実校長)
①心愛(みあ)さんに異変なし。
(表情やケガの有無などを注意深く見て来た)
②両親との面談でもトラブルなし。
③学級委員長をし、明るい子だった。

8)2019年1月7日の始業式から欠席。
心愛(みあ)さんは、
始業式(2019年1月7日)から、
学校を欠席していたらしい。
理由は下記。

「冬休みから沖縄に行って、
そのままそこに滞在する。
1月いっぱいはお休みする」
(栗原容疑者から学校に連絡が入ったとのこと)

※ちなみに、心愛(みあ)さん家族は沖縄出身のようです。

9)当日(2019年1月24日)。
死亡した24日の午前10時ごろから、
「しつけのために立たせたり、怒鳴ったりした」
と話していたとのこと。(26日、捜査関係者への取材)

容疑者は逮捕前、
容疑について、
「けがをさせたつもりはない」と説明していた。

<補足>
午前10時ごろから午後11時20分ごろまで、
心愛さんに、自宅で冷水のシャワーを掛けたり、
首付近をわしづかみにしたとのこと。

9.助けられるチャンスは何度もあった

心愛(みあ)さんを助けるチャンスは何度もありました。

 

9-1.本人がSOS信号を発したとき

2017年11月に前の学校でのアンケート調査で、
「父親にイジメを受けている」と本人が答えています。
このとき、学校はどのような対応をしたのでしょうか。

最終的には児童相談所への一時保護となっていますので、
ある程度の対応は評価しますが、
その後のフォローはどうしたのでしょうか。

 

9-2.転校時の前学校の対応

次に転校時の対応です。
転校理由は下記となっています。

「家の教育方針と学校の指導に相違がある」
(栗原容疑者)

この栗原容疑者の言い分を、
学校側は(教育委員会も)「うのみ」にしたのでしょうか。
時間をかけて審議したのでしょうか。

まさか、担当教師だけの判断で
済ませたのではないでしょうね。

「教育方針が合わない」

このような転校理由は聞いたことがありません。
普通では考えられない理由です。

であれば、何がどんなふうに合わないのか、
そこまで確認すべきです。

私には、
転校の理由がほかのところにあるように思えてなりません。
たとえば、虐待が隠すため、とか。

 

9-3.両親との面談(2018年12月ごろまで)

現学校で、両親との面談をしたようです。
それはよいことです。評価します。

ただ、問題は下記です。


①面談したのは誰か。

②その面談結果について議論されたか。

 

新聞の取材では、
一方的に校長が答えています。

「異常はなかった」

本当でしょうか。
面談したのは担当教師だけで、
校長はその結果を担当教師から
聞いただけではないのでしょうか。

 追記(2019年1月29日)

心愛さんが通っていた小学校の校長は記者会見で、
「担任の先生からあざ・けがなどの報告はあったか」
との質問に、
「そういう報告はなかった」と話した。
家族関係はうまくいっているものと認識していたという。
**** ここまで

であれば、
警察やメディアは、
現場(担当教師)に直接聞くべきです。

担当教師が間違った判断を
していることだって考えられます。

あるいは、自分をかばうために、
ウソの証言を校長にしていることだって考えられます。

 

9-4.始業式からずっと学校を欠席

心愛(みあ)さんは、
この冬休みからずっと、学校を欠席しています。
その理由は下記とのこと。

「冬休みから沖縄に行って、
そのまま、そこに滞在する。
1月いっぱい休む」

と栗原容疑者が学校に連絡したらしい。

これは、にわかに信じがたい。

事実、犯行のあった1月24日は、
家族は千葉県野田市にいました。

ということは、
学校へ連絡した欠席理由は、
「うそ」だったことになります。

だいいち、1ヶ月も学校を休ませますか。

それを聞いた学校は、
「はい分かりました」
としたのでしょうか。

もしそうだとしたら、
業務怠慢です。
責任放棄です。

 

【更新】2019年5月17日 新聞切り抜き(2019年5月17日 東京新聞 朝刊)追加。

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2019年5月17日  東京新聞朝刊 1面より

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2019年5月17日  東京新聞朝刊 社会面より

【更新】2019年5月15日 新聞切り抜き(2019/5/15 東京新聞朝刊 1面)追加。

蛍光ペンは私がつけました。
私が強調したいところです。

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2019年5月15日 東京新聞 朝刊(1面)より

【更新】2019年3月9日 新聞切り抜き(2019/3/9 東京新聞)追加。

蛍光ペンは私がつけました。
私のいわんとするところでもあります。

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2019年3月9日 東京新聞 朝刊(社会面)より

 

【更新】2019年3月8日 新聞切り抜き(2019/3/8 東京新聞)追加。

f:id:kawa2496:20190308125417j:plain

2019年3月8日 東京新聞 朝刊(社会面)より

【更新】2019年2月21日 新聞切り抜き(2019/2/21 東京新聞 社説)追加。

f:id:kawa2496:20190221105724j:plain

2019年2月21日 東京新聞 朝刊(社説)より

【更新】2019年2月20日 新聞切り抜き(2019/2/20 東京新聞)追加。

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2019年2月20日 東京新聞 朝刊(千葉版)より

【更新】2019年2月15日 新聞切り抜き(2019/2/15 東京新聞)追加。

f:id:kawa2496:20190215073951j:plain

2019年2月15日 東京新聞 朝刊(社会面)より

最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

 

【関連記事】

本件と関連の深い拙作記事です。
ご参照いただければ幸いです。

最初の3件(硬派銀次郎、池中玄太80キロ
男はつらいよ第39作)は、
直接いじめには関係ありませんが、
こんな世界があったら「いじめ」なんか
なくなるのになあと、
私の願望を込めて掲載させていただきました。

是非読んでみてください。

 

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※更新履歴※

【更新】2019年12月23日、2020年1月24日、5月1日、9月13日、2021年6月1日、2022年6月23日
少しだけ校正させていただきました。

【更新】2019年9月12日
CMリンク追加。

【更新】2019年8月29日
【関連記事】を追加しました。

【更新】2019年6月20日
「目次」を追加しました。
これで少しは読みやすくなったと思います。

※CMリンク※

 

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