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こんにちは、拙作ブログのご紹介です。このブログは河原健次がお届けしています。大分市出身、木更津市在住です。すでに半世紀以上も生存しています。その長い歴史から、日常生活や人生に参考になりそうな情報を提供しています。読者のみなさんに役立つことを願っています。

男はつらいよ第19作、短い言葉のなかに心の触れ合いが

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 こんにちは。
拙作ブログをご覧いただきありがとうございます。

今回は「寅さん」について考えてみたいと思います。

といっても、私からみた寅さん像です。

その寅さん像を、
具体的な映画を通して
見ていきたいと思います。

 

1)映画「男はつらいよ

映画「男はつらいよ」の概要は下記です。

◇原作、監督:山田洋次

◇脚本:山田洋次ほか

◇撮影:高羽哲夫(たかは てつお)*1

◇概要:渥美清(あつみ きよし)さん演じる「寅さん」が主人公の下町人情コメディ映画です。全48作から成り、『一人の俳優が演じたもっとも長い映画シリーズ』として、ギネス認定もされている名作中の名作です。

*1 撮影(カメラマン)についてひとこと。
私もカメラマンですので、
男はつらいよのカメラワークについてひとこと。

◆脇役を同時に入れる。

男はつらいよのカットには主役だけでなく、
必ず脇役を入れています。

脇役は人間に限ってはいません。

動物、植物などと、いろいろです。

場合によっては、家具や道具も入れます。

それらの脇役から、
画面に立体感奥行きを持たせています。

◆ピント位置にも配慮。

さらにスゴイのは、ピント位置に神経を使っていることです。

被写界深度を浅くしたり、
深くしたりして、

主役と脇役の関係を強調しているのです。

このへんのカメラワークは、
さすが「高羽」さんです。

 

 

 

1.映画の歴史

まずは、映画「男はつらいよ」を振り返ります。

全部で48作品あります。

この映画の前にはテレビドラマもあったようですが、
私は、ほとんど見ていませんので、
映画だけを取り上げさせていただきます。

映画は全作品のDVDを持っています。
もちろん、すでに5~6回は見ています。

下記一覧には、マドンナ役も入れておきます。

 

太字は今回取り上げた作品です。

 

1.男はつらいよ(1969年)光本幸子
2.続・男はつらいよ(1969年)佐藤オリエ
3.男はつらいよ・フーテンの寅(1970年)香山美子
4.新・男はつらいよ(1970年)栗原小巻
5.男はつらいよ・望郷篇(1970年)長山藍子
6.男はつらいよ・純情篇(1971年)若尾文子
7.男はつらいよ・奮闘篇(1971年)榊原るみ
8.男はつらいよ・寅次郎恋歌(1971年)池内淳子
9.男はつらいよ・柴又慕情(1972年)吉永小百合
10.男はつらいよ・寅次郎夢枕(1972年)八千草薫
11.男はつらいよ・寅次郎忘れな草(1973年)浅丘ルリ子
12.男はつらいよ・私の寅さん(1973年)岸恵子
13.男はつらいよ・寅次郎恋やつれ(1974年)吉永小百合
14.男はつらいよ・寅次郎子守唄(1974年)十朱幸代
15.男はつらいよ・寅次郎相合傘(1975年)浅丘ルリ子
16.男はつらいよ葛飾立志篇(1975年)樫山文枝
17.男はつらいよ・寅次郎夕焼け小焼け(1976年)太地喜和子
18.男はつらいよ・寅次郎純情詩集(1976年)京マチ子檀ふみ
19.男はつらいよ・寅次郎と殿様
(1977年)真野響子

20.男はつらいよ・寅次郎頑張れ!(1977年)大竹しのぶ藤村志保
21.男はつらいよ・寅次郎わが道をゆく(1978年)木の実ナナ
22.男はつらいよ・噂の寅次郎(1978年)大原麗子
23.男はつらいよ・翔んでる寅次郎(1979年)桃井かおり
24.男はつらいよ・寅次郎春の夢(1979年)香川京子林寛子
25.男はつらいよ・寅次郎ハイビスカスの花(1980年)浅丘ルリ子
26.男はつらいよ・寅次郎かもめ歌(1980年)伊藤蘭
27.男はつらいよ・浪花の恋の寅次郎(1981年)松坂慶子
28.男はつらいよ・寅次郎紙風船(1981年)音無美紀子、岸本加世子
29.男はつらいよ・寅次郎あじさいの恋(1982年)いしだあゆみ
30.男はつらいよ・花も嵐も寅次郎(1982年)田中裕子
31.男はつらいよ・旅と女と寅次郎(1983年)都はるみ
32.男はつらいよ・口笛を吹く寅次郎(1983年)竹下景子
33.男はつらいよ・夜霧にむせぶ寅次郎(1984年)中原理恵
34.男はつらいよ・寅次郎真実一路(1984年)大原麗子
35.男はつらいよ・寅次郎恋愛塾(1985年)樋口可南子
36.男はつらいよ・柴又より愛をこめて(1985年)栗原小巻
37.男はつらいよ・幸福の青い鳥(1986年)志穂美悦子
38.男はつらいよ・知床慕情(1987年)竹下景子
39.男はつらいよ・寅次郎物語(1987年)秋吉久美子五月みどり
40.男はつらいよ・寅次郎サラダ記念日(1988年)三田佳子
41.男はつらいよ・寅次郎心の旅路(1989年)竹下景子
42.男はつらいよ・ぼくの伯父さん(1989年)後藤久美子檀ふみ
43.男はつらいよ・寅次郎の休日(1990年)後藤久美子夏木マリ
44.男はつらいよ・寅次郎の告白(1991年)後藤久美子吉田日出子
45.男はつらいよ・寅次郎の青春(1992年)風吹ジュン
46.男はつらいよ・寅次郎の縁談(1993年)松坂慶子
47.男はつらいよ・拝啓車寅次郎様(1994年)小林幸子、かたせ梨乃、牧瀬里穂
48.男はつらいよ・寅次郎紅の花(1995年)浅丘ルリ子

2.今回の作品

今回取り上げるのは下記作品です。

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【概要】
第19作 1977年8月6日に公開
男はつらいよ 寅次郎と殿様

 

【スタッフ】
監督・原作:山田洋次
脚本:山田洋次朝間義隆
製作:島津清
音楽:山本直純

 

【キャスト】
藤堂久宗(殿様):嵐寛寿郎(通称ラカン
吉田六郎太(執事):三木のり平
堤鞠子(まりこ、マドンナ):真野響子

 

3.あらすじ

仕事で伊予大洲市に立ち寄った晩、
旅館で一人の女性(真野響子)と出会い、
何やら寂しげな様子を察した寅は、
彼女に鮎料理をご馳走する。


女性が東京の青砥に住み、
柴又の団子屋を知っていると聴いて驚く寅さん。

 

翌日、寅次郎は大洲城の近くで、
偶然に知り合った老人(嵐寛寿郎)の家に招待される。


二人連れ立って歩いていると町の人々が老人に、
丁寧に挨拶するのを不思議に思うが、
実は老人の正体は大洲の殿様の子孫・藤堂久宗だった。


彼の執事(三木のり平)は寅次郎を怪訝そうに思うも、
殿様はすっかり寅のことを気に入ってしまい、
寅を体よく追い出そうとする執事に対し刀を抜いて怒り出す。

 

どこか世間ズレした殿様に、またも驚く寅さん。

 

そして寅次郎が東京人だと知った殿様は、
東京で亡くなったという次男の話をする。


次男には嫁の「まりこ」がいたが、
その結婚を「身分違い」として
認めず勘当同然の扱いをしたと言う。

 

4.大洲の旅館で

大洲の旅館に寅さんが泊まっていました。

そこに、美しい女性(鞠子さん)が泊まっていました。

 

1)寅さんが電話番を。

寅 「はい、いずや旅館です」

  「えっ?、うがいですか?」

 

女将にたずねた。

  「変わった客だねえ」

  「うがいだったら、
  そこの洗面台があるのにねえ」

 

女将 「違いますよ」

   「鵜飼ですよ」

またしても、寅さんの「勘違い」でした。

 

2)鞠子が旅館に帰ってくる。

寅 「あの女は一人旅かな」
  「何だかわけありだな」

 

そこで女将さんに言う。

  「女将さん、あの娘さんにも鮎をあげて」

そして、鞠子の部屋で。

おかまい 「この鮎はお隣のお客さんからです」

 

そこで、鞠子は寅さんの部屋に・・。

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鞠子 「ごめんください」

   「鮎の料理を知らないかたにいただいて」

寅 「いいんだよ。元気を出してもらおうと思って」

  「何かあったら、東京の柴又に来ればいい」

  「そこには、もうろくじじいと、
歯抜けばばあがいるよ」

 

と、
自分の叔父、叔母をぼろくそにいう。

ここも寅さんの「定番」です。

 

5.殿様のお屋敷で

 

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殿様のお屋敷で、晩御飯をよばれ、
お酒をごちそうになってた寅さんは・・。

殿様 「今日は愉快だったぞ」

   「吉田っ、寅次郎くんがお泊まりになるぞ」

 

寅 「いやあー眠くなったなあ」

  「ちょっと横になっていいかい」

 

殿様 「苦しゅうない」

 

ここで鞠子のことを切り出す。

殿様 「ところで、一つきいてよいか」

寅 「苦しゅうない」

さっきの殿様の言葉です。

 

殿様 「鞠子という女を知らぬか」

寅 「さあ」

殿様 「末っ子の嫁だ」

寅 「その娘は身分違いだったんだな」

  「それで、お殿様は反対しなすった」

  「そんなの、古いよ」

  「今は、『民主主義』だ」

 

殿様 「あれは嫌いだ」

と、殿様は民主主義になじまない様子。

だって、お殿様だもんね。

 

殿様 「鞠子に会ってみたい」

   「鞠子にあって、息子の話をききたい」

   「探してもらえんだろうか」

寅 「わかった」

  「きっと会わせてあげるよ」

 

6.とらやで寅さんと博との会話

ということで、
寅さんは東京で鞠子を探す羽目に・・。

鞠子をどうやって探すか。

博との会話です。

寅 「博、どうすりゃいいのかなあ」

博 「ナンセンス

寅 「ええっ?、なんでしょう?」

博 「・・・」

ここでも寅さんのボケが出ました。

 

1)このあと、
寅さんがいいことを言った。

とらやのみんながいう。

 「いってみれば、鞠子さんと殿様は赤の他人だからねえ」

 

寅さん 「どうして、みんなそんな冷たいことを言うの」

  「身分違いが所帯を持ったっていいじゃないの」

  「だって、『民主主義』だもん」

 

7.とらやで殿様と鞠子が会う

やっとの思いで、鞠子を探し出し、殿様と会わせることに。

その場面です。

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場所 : とらや

殿様 「鞠子さん、克彦がお世話になりました」

   「ありがとうございました」

 (ここで、殿様が泣く)

注釈:克彦は鞠子の亭主。殿様の次男(末っ子)

 

殿様 「鞠子さん、あなたに一目お会いしたときから、
よく分かりました」

  「あなたがそばにいてくださって、
   克彦はどんなにしあわせだったか」

 

鞠子 「お父様、あたくしもね・・、
   あたくしも幸せでしたよ」

 

殿様は、さらに大きく泣き出す。

 

この殿様の泣く「しぐさ」がうまい。

さすがはラカンです。

この「しぐさ」は、

普通の役者では、できません。

 

8.江戸川の堤防で二人を見送る

二人(殿様と鞠子)はとらやを帰るときに、

寅さんとさくらが見送る。

江戸川の土手を歩く殿様と鞠子。

その先には、美しい夕焼けが。

二人は肩を寄せ合っています。

まるで実の親娘のようです。

 

 

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9.まとめ

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 どうでしたか。

今作も、ジーンとくるシーンが多かったですね。

 

 1)短い言葉ですが。

殿様と息子(克彦)の嫁(鞠子さん)に会ったときの会話です。

殿様 「あなたがそばにいてくださって、
   克彦はどんなにしあわせだったか」

鞠子 「お父様、あたくしも・・
   あたくしも幸せでしたよ」

 

短い言葉の中に、
お互いの心のふれ合いが出ています。

素晴らしいシーンです。

 

2)民主主義も一つのテーマかな?

そして、もう一つは『民主主義』でした。

この『民主主義』という言葉は、
寅さんの口から2回出ています。

1回目:殿様との会話で。
身分違いで息子さんの結婚を許さなかったことを聞いたとき。

2回目:とらやのみんなが鞠子の話題になったとき。
身分違いでも所帯を持ってもいいんだよ。
だって、『民主主義』だもの。

 

あのインテリ嫌いの寅さんから、
『民主主義』という言葉が出るとは
びっくりです。

 

寅さんのことです。

 

『民主主義』の意味を知らずに
使っていたのでは
と勘ぐっています。

寅さん、ごめん。

 

 最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

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kawa2496.hatenablog.com

【更新】2019年6月21日
「目次」を追加しました。
これで少しは読みやすくなったと思います。

 


「男はつらいよ」寅さんロケ地ガイド