「余裕」と「無駄」は紙一重、じゃあどこがどう違うの?
こんにちは。
拙作ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は、
「余裕」と「無駄」について考えてみます。
余裕と無駄、
この両者は非常に似ています。
似ているどころか、
同じものを指しているのですが、
人によって、
それが「余裕」になったり、
「無駄」になったりしまっす。
しかも、
両者は意味がまったく正反対なのです。
「余裕」:肯定的な意味を持っています。
「無駄」:否定的な意味を持っています。
たとえば、こうです。
1)行動
◆「余裕」のケース。
対象を時間にしましょう。
たとえば会社に行くとします。
始業ぎりぎりではなく、
30分程度の余裕を持って家を出るとします。
これが「余裕」ですね。
途中、何があってもいいように、
30分程度の「余裕」を持たせるワケですね。
◆「無駄」のケース。
一方で、あまりに「余裕」を長く持つと、
(たとえば、このケースでは1時間とか)
これは「無駄」になります。
これだと、出勤途中になにもなければ、
1時間も早く会社に着きます。
その間、なにもすることがなければ、
この時間は「無駄」になります。
2)お金
◆「余裕」のケース。
たとえば、
会社におけるプロジェクト予算を例にとりましょう。
プロジェクトですので、
途中でなにが起きるか分かりません。
計画変更や見積漏れ等です。
そのために、
予算に少し(10%ほど)余裕をもたせることがあります。
これが「余裕」です。
◆「無駄」のケース。
一方で、
このプロジェクト予算を必要以上に多くすると、
それは「無駄」になります。
本来なら余ったお金を他のプロジェクトに回せるのが、
それができなくなります。
お金を失うワケではありませんが、
ほかに回せないという意味、
すなわち「機会損失」という意味で、
「無駄」になります。
3)品物
卑近な例として、
ご飯をたくときの「お米の量」を考えてみます。
◆「余裕」のケース。
家族の食べる量の変動を考慮して、
少し「多目」に炊く。
この「多目」が「余裕」です。
◆「無駄」のケース。
家族の食べる量の変動を多く見過ぎて、
必要以上に「多く」炊くと、
ご飯が余ってしまいます。
これが「無駄」になるケースです。
1.目的は同じはず
上の例でお分かりのように、
「余裕」でも「無駄」でも目的は同じです。
①出勤時の時間:
こちらは出勤途中に何か(事故などが)あったことを
考えてのアクションです。
つまり、
不測な事態に備えて時間に余裕をもたせる。
これが目的です。
②予算の例:
こちらは、
プロジェクト実行時の予算消化に、
予定外のことが起きることを想定して、
予算を「プラスα」することです。
つまり、
想定外の予算増に備えることが、
「目的」です。
同じ目的なのですが、
状況次第で「余裕」になったり、
「無駄」になったりするのです。
③炊くご飯の量:
こちらの目的は、
「ご飯が足らなくならないように」
です。
食べる人がいつもより多く食べたとしても、
「あれっご飯がなくなった」
とならないようにすることです。
この同じ目的なのですが、
多く炊きすぎると、
ご飯が余ってしまって、
「無駄」になります。
2.どこで違いが出るの?
では、この「余裕」と「無駄」の違いは、
どこで出るのでしょうか?
1)ポイントは当たり外れ。
違いのポイントは「当たり外れ」です。
予想の当たり外れです。
これをケースごとに考えてみます。
①外れなし(ぴったりのとき)
「外れなし」はぴったりの時です。
時間通りに会社についた、
予算どおりに消化したときのケースです。
このときは、
「余裕」は必要なかったことになります。
従って、
「余裕」自体が「無駄」になったことになります。
②外れが小さきとき。
予想通りの「外れ」があったときです。
このケースでは「余裕」の奏功したことになります。
③外れが大きいとき
予想以上に外れたときです。
結果的には「無駄」が奏功したともいえますが、
それも、毎回ではないので、この判断は微妙です。
2)外れの状況にもよる。
結局、結果論ですが、下記の評価が成り立ちます。
結果が・・・。
「予想」内におさまった⇒Good
「予想」内におさまらなかった⇒NG
3.その境目は?
この「余裕」と「無駄」の境目についてみていきます。
1)この境目が難しい。
「余裕」と「無駄」の境目は、
予想が実現する確率に依存しています。
その確率をどう読むかで、
その境目が決まります。
2)そもそも「境目」が必要か。
この境目ですが、
これは単に「余裕」か「「無駄」かの判断基準となります。
では、この「境目」(判断基準)が必要かどうかですが、
これは何ともいえません。
そもそも
「余裕」と「無駄」を区別する必要があるか、
その議論になるからです。
4.結局は予測精度の問題
本稿の課題は「無駄」をなくすことです。
つまり、「余裕」を持ちつつ、
それが「無駄」にならないようにすることです。
ということは、目的の変動要因を、
いかに精度良く予測するかです。
①出勤時間の変動リスク
②予算の変動リスク
③ご飯の消費リスク
5.まとめ
どうでしたか?
たかが「余裕」、「無駄」ですが、
深く掘り下げると面白いでしょう。
ここで整理しておきます。
◇できるだけ「無駄」をなくしたい。
◇しかし、その「無駄」をけちると、
問題発生時のダメージが大きい。
◇よって、そこには「最適値」があるはず。
◇その「最適値」は教科書には載っていない。
◇だから、自分で経験しながら探すしかない。
だから、
人生って面白いんですよね。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
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【更新】2021年12月28日
少しだけ校正させていただきました。
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