こんにちは、
拙作ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は、新聞記事のお話です。
新聞を読んでいて少し気になったので、
拙作ブログに掲載させていただきました。
今後も、
気になるような記事は、
掲載させていただこうと思っています。
今回は、
私も知らなかった言葉のお話です。
普段よく聞く言葉に、
「元気を与える」
というのがあります。
たとえば、
被災者のところに行って片付けを手伝い、
「被災者に元気を与えた」
というのは、間違った言い方です。
「元気を与える」というのは、
傲慢(ごうまん)な言い方なのです。
上から目線だったのです。
ということを、
新聞の投稿記事から知りました。
それまでは、
この表現が不自然どころか、
間違っているなどの認識はありませんでした。
やっぱり言葉というのは難しいものです。
この「元気を与える」という言葉について、
自戒を込めながらご紹介したいと思います。
なお、
冒頭の写真は高校野球の選手宣誓です。
この高校野球の選手宣誓と、
「元気を与える」の関係については、
本稿を見ていただくとお分かりになります。
1.掲載新聞
この記事が掲載されていた新聞は下記です。
1)新聞:東京新聞
2)日付:2018年12月20日(木)朝刊
3)ページ:5面
4)紙面タイトル:「発言」
5)記事:上から目線の「元気を与える」
2.投稿要旨
投稿要旨を紹介しておきます。
投稿者は、70歳の男性です。
用語(言葉)についての意見を次のように投稿しています。
1)タレントやスポーツ選手が言う、
「被災地の人に元気を与えたい」
の「与える」は、上から目線の印象が強い。
2)慰問される側が、
「元気を与えてもらった」は、謙譲表現で良い。
3)しかし、慰問するほうが、
「与える」というのは、いかがなものか。
そんななかで、
NHKの番組「のど自慢」で聞いた、
アナウンサーの言葉が気持ちがよかった。
被災地の皆様に元気をお届け出来れば。
「元気を届ける」
「元気を贈る」
このほうが気持ちがいい。
「与える」のではなく、
「届ける」、「贈る」
のほうが気持ちが良いということです。
なるほど、そう言われれば納得です。
3.私の感想
投稿記事を読んで、
「う~ん」と、うなりました。
「へえ、こんな見方をする人もいるんだ」
と思いました。
正直、
「被災地の人に元気を与える」といっても、
私には、
違和感はありませんでした。
※というのは、それだけよく耳にする表現だからです。
私のなかでは習慣になっていました。
ところが、
どうも私は、
間違った「習慣」を持っていたようです。
投稿者のいうとおりです。
私の解釈は間違っていました。
(詳細は後述)
今回の投稿を機会に反省しています。
この表現は「上から目線」だと知りました。
4.「元気を与える」を考える
ということで、
問題の表現「元気を与える」を調べました。
【結論】
この表現は間違っています。
というか、不適切です。
違和感、大いにありです。
【補足】
たとえば、
高校球児の選手宣誓を例にとってみましょう。
『野球を見ているみんなに勇気と感動を与える・・』
これは、おかしいですよね。
「あんた、何様のつもり?」
「勇気とか感動とかいう前に、
一生懸命プレーするほうが大事じゃないの?」
となります。
つまり、
「あんたは何様なの?」と言いたくなります。
もし、上記を言いたければこう言うのでしょうね。
『勇気と感動を”お届けできるよう”』
『僕たちのプレーを見て、
勇気とか感動を”感じてもらえたら”最高です』
4-1.朝ご飯を与える
ペットに餌を「与える」と言うなら分かります。
ですが、
人に「朝ご飯を与える」と言われると、
やっぱり、違和感を感じますよね。
そんな言い方は、
傲慢な 感じがします。
ここが投稿者のいう「上から目線」なんですね。
4-2.これがマザーテレサだったら?
これがマザーテレサだったら話は違います。
「なくても与えるのが愛」(マザーテレサ)
この言い方には、違和感はありません。
マザーテレサは神のような人だからです。
5.今回は勉強になりました
今回はとても勉強になりました。
普段何気なく使っている言葉でも、
内容や、相手によっては、
言われた相手のほうが気になったり、
相手を不快にすることがあるのですね。
1)たかが、「与える」のひと言でも、
状況や相手によって、
その受け取り方変わってきます。
2)とくに、公の場では注意が必要です。
3)また、文章など 記録に残るものでは要注意です。
6.やっぱり日本語はむずかしい
今回の例も日本語の難しさを表しています。
その背景にあるものをまとめました。
1)相手への気遣いが必要。
2)ときには、上下関係を考える必要がある。
3)自分への「へりくだり」も必要。
つまり、日本語が難しいだけでなく、
日本という国に住んでいる人や、
その人との人間関係や、
日本の文化に帰着するということです。
つまり、
根が深いということです。
なるほど、
それで難しいわけですね。
6-1.過剰対応
もう少し詰めていきましょう。
上記の気遣いですが、
その気遣いが過剰になってくると、
ますます、ややこしくなります。
本人の意図(気遣い)が「あだ」になるのです。
「責任を持ってやらさせていただきます」
これも変な表現です。
過剰なへりくだりです。
こんなメールをもらったら気味が悪いですよね。
もちろん、本人の気持ちは理解できますが。
「精一杯対応する」
という気持ちを伝えたかったのでしょう。
であれば、
下記で十分です。
「責任を持って対応いたします」
う~ん、やっぱり日本語は難しい。
7.まとめ
今回のテーマは「用語、表現」です。
新聞記事から、
ふとそのことが思い浮かびました。
上述したように日本語は難しいです。
言葉使いによっては、
自分の意図に反して相手に伝わる
ことがあります。
1)それは誤解です。
2)そんな意味ではありません。
3)そんな気持ちで言ったわけではありません。
といっても、はじまりません。
時、既に遅しです。
場合によっては、
言った本人の、
「人格」、「常識」
さえ疑われます。
かといって、
何も言わないわけにはいきません。
「ありがとう」
「がんばって」
この言葉だけで、
気持ちが通じることもありますが、
ひとこと付けくわえたとたんに、
ボロがでます。
気持ちだけではダメなんですね。
◇正しい日本語
◇気持ちの良い日本語
◇気持ちが正確に伝わる日本語
これらを正確にマスターしなければなりません。
う~ん、
もっと勉強しなくちゃ。
本稿を書きながら痛感しました。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
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※更新履歴※
【更新】2020年1月7日、12日、17日、21日、4月22日、8月31日、10月5日、2021年5月8日、2022年6月4日
少しだけ校正させていただきました。
【更新】2019年8月26日、9月14日、22日
CMリンク追加ほか。
【更新】2019年7月30日
中身(文章)をマイナー修正しました。
【更新】2019年6月22日
「目次」を追加しました。
これで少しは読みやすくなったと思います。
※CMリンク※
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